西原さんとお会いするのは十数年ぶり?!
雑誌時代から西原さんのお人柄が表れた住まいのファンでしたが、今回も楽しませていただきました。
建築主さんのIさんご家族は、今年誕生したばかりのお嬢ちゃんとの3人暮らし。西原さんの水彩画の師匠のご子息だそうです。
要望としては、ローコスト!そしてキッチンや収納の充実など、全体としては「和」を感じるスペースをご希望だったとか。
この地域は、区画が小さい割りに規制が厳しく、建ぺい率50%、容積率100%、高度規制も5メートル(+0.6)だったとのこと。
限られた予算と規制の中で、「いかにくつろぎのある住まいにするか」をテーマにするとともに、家族の変化への対応や地震に備えた地盤強化も大きなポイントだったそうです。
------------------------------------------------------------------------------------------------------
ではまず外観から。
オープンなカースペースから数段のかわいいステップで玄関へアプローチ。
ローコストにおさめるため、既成のものも使いながら、その使い方を工夫したりデザインを加えたり、空間構成も合わせ、実施設計3回目でようやく納得のいく設計が出来たそうです。
さらにローコスト実現には工務店さんの協力も不可欠だったとのこと。
「自分たちらしい住まい」作りには、設計者、住まい手、施工者の想いと懸命さが必須なのだと改めて感じました。
では室内へ。
1階の居間は、天井の梁をそのままあらわし、床も板張り、暖かみのある空間となっています。
左手に見える開口部は物入れ、その右手の引き戸を開けると階段が現れます。
居間には、吹き抜けがあり、2階と繋がりを持たせ、小さいながらも明るさ確保と広がり感を与えてくれています。
キッチンは既成品を使いながらも、出来るだけ無駄なく収納が出来るよう工夫されています。キッチンの孤立感をなくすため、壁の開口をギリギリまで広くされたんだろうなと感じました。
玄関脇には、靴などの収納スペース。玄関がスッキリする上に、ベビーカーなども置けて便利そう。
2階から吹き抜けをみたところ。
2階から階段の方を見たところ。
寝室と子供室には、それぞれロフト付き。ロフトには、2つのかわいい小窓。